本日5月16日は旅行の日です。
由来は元禄2年3月27日(西洋暦1689年5月16日)に、松尾芭蕉が「おくのほそ道」の旅に出発したからです。
旅行の神水星の加護と試練
この旅立ちの日のホロスコープを試しに出してみると、旅行をつかさどる水星の座相が素晴らしくて興奮してしまいました。
土星との凶座相ゆえ苦労が絶えない旅だったでしょう。
しかし土星はコツコツ積み上げていく星座なので、苦労に負けずに取り組み続ければ、いつの間にか大きな成果を上げていたということがある座相です。
その対向の軸に蟹座の金星(楽しみ)、魚座の火星(積極性)と木星(拡大、幸運)が好意的な角度を取って支援しています。
苦難の道のりではあれど、アグレッシブに旅を進め人とかかわり、見聞を広めることに喜びを見出し、後世にまで広く知られる読み物となった『おくのほそ道』そのものを表しているかのようなホロスコープです。
双子&射手の漂泊の思い
さてその松尾芭蕉ですが、月日まではわかりませんが1644年生まれです。
月日が分からずとも生まれた年度で公転周期の遅いトランスサタニアン(土星以遠の天体)の星座はわかります。
これらの天体は個人より世代的な性格を表しています。
正確な生年月日が分かれば、これに個人天体がどのようにかかわっているかが読み取れるのですけどね、そこは残念。
予もいづれの年よりか、片雲の風に誘はれて、漂白の思ひやまず
双子座と射手座の軸は「情報の扱い方」がメインテーマ。
そこには知見を広めるための「旅行」も含まれており、『おくのほそ道』の冒頭の文章「漂泊の思い」にあまりにもはまっているのでびっくりいたしました。
水星を守護星とする双子座は「知識・情報」「初等教育」「短い日数の小旅行」「商売」「兄弟」、そして対向の射手座は「哲学」「高等教育」「留学などを含む長期の旅行」などをつかさどります。
その二つの星座に限界を突破する冥王星と夢想や漠然とした憧れを示す海王星が入っています。それゆえに「ここではないどこか」へと旅立ってさまよってみたいという思いは、個人天体とのかかわり方にもよるけど、かなり強かったのでしょうね。
木曽義仲の隣へ
旅に病んで 夢は枯野を かけ廻る
松尾芭蕉最後の俳句です。
ここからは占星術とは関係のない余談です。
芭蕉は、現在NHKで放送中の『鎌倉殿の13人』に登場し非業の最期を遂げた木曽義仲の熱烈なファンで、遺言で義仲の隣にお墓が建てられました。滋賀県大津市の義仲寺には、時代的には五百年ほど差がありますが、木曽義仲&松尾芭蕉の墓が仲良く並んで立っています。
その熱愛ぶりを表しているのかどうかはわかりませんが、彼の俳号の「芭蕉」には「巴」という字が含まれています。
それではまた<(_ _)>