19世紀後半のオーストリア=ハンガリー帝国の皇妃エリザベートはヨーロッパ随一の美貌と言われ、その生涯は『エリザベート』というミュージカルとなっています。
日本では宝塚歌劇団で上演されました。
オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世に見初められ皇妃となるも、堅苦しい宮廷生活を嫌い、後半生は旅から旅への生活を繰り返し、旅の途中テロリストによって暗殺されました。
まずはホロスコープを見てみましょう。
クリスマスイブ生まれですから、太陽星座は山羊座ですね。
太陽と合ではないけど、水星と火星も山羊座で合。
その二天体が乙女座の木星および蠍座の月&土星と小三角を作っています。
才気煥発な方だったのでしょう。
物事へのこだわりが半端ではなく、他人に頭を押さえられるのが大嫌い、姑のゾフィとは長年衝突し続け生涯分かり合えることはありませんでした。
夢見がちでロマンチックな性格とのことなので、海王星に特徴があると思いきや、海王星は水瓶座でノーアスペクト。
いやいや、逆にノーアスは他の天体に縛られず自由に動くか、まったくうまく扱えないか、両極端に振れます。
海王星の場合、極端に大きな夢想にとらわれたり、ゆえに現実に大きく幻滅したりします。
あと出生時間が分かるともっとよくわかるのですが、おそらく火星と冥王星の凶座相などが暗殺という矜持を象徴していたのでしょうかね。
彼女が宮廷生活を避けた理由は、姑である皇太后のゾフィが、彼女を理想的な皇妃の鋳型にはめようとしたからです。
自分が自分であり続けたいという彼女の願いを夫であるフランツすら理解せず、彼女は絶望し、そこから自分の生き方を視つけようとする「私は私だけのもの(Ich gehor nur mir)」は圧巻です。
そちらの歌詞を紹介いたします。
私は従順でありたくない
飼いならされたり躾けられたくない
わたしはあなたの所有物ではないの
私は私だけのものなのだから
中略
あなたが私に教え込もうとしても
私は煩わしい義務から逃げ出さずにはいられなくなるだけ
あなたが私の考え方を変えさせようとすれば
私は実を茂木話して小鳥のように光の中へ飛んでゆくだけ
星が欲しくなれば私は自分でそこへ行って見つける
わたしだって成長するし学びもするけど私は私のままでいる
自分を守って失いたくないの
私は私だけのものなのだから
世の中には自分とは別人格の人間を「所有物」と勘違いして自分の枠にあてはめたがる人間が大勢いますから。
うちの母親とかもそういうタイプでしたから、この詩を読んでいると、その時の吐き気が出そうな嫌悪感を思い出すと同時に勇気づけられもします。
それではまた<(_ _)>。
皆様良いクリスマスを🎄。