結婚しない女は男に対する「寛大さ」が足りない。
この謎理論を選挙演説中にかました、桜田元五輪相の話が炎上していました。
この件に関しては別ブログでも扱っておりますが、ここでは「寛容(寛大)さ」について占星術的視点からお話いたしましょう。
モラハラ感覚全開の「寛大」の強要
「寛容」「寛大」「赦し」「許し」etcの感覚は魚座の真骨頂です。
そのせいか昨年12月から今年の5月11日まで、幸運の星木星が魚座に入っていた期間は上記の言葉が、占いやスピリチュアルなど神秘的なジャンルの読み物においては頻繁に飛び交っていました。
桜田元五輪相の結婚しない男女や少子化を、女性の心の至らなさに原因を求めるような「寛大」発言にブーイングが起こったのも、火の星座である牡羊座らしいといえるでしょう。
私は魚座に天体が多く入っていますが、桜井氏の発言に関しては、世間の人たちが牡羊座感覚をどんどん爆発させて文句言うことを期待しております。
だいたい「寛大さ」のみならず、様々な徳目を自分が努力して身に着けようとするならともかく、他人に要求する奴ってはっきり言ってモラハラ気質なのよね。
上から目線で、こういう風になるべき、と、いう言い方を通訳すれば「お前にはこれが足りない」と、根拠もなく相手をこき下ろしていることに他なりませんから!
許しを強要するスピリチュアリストは嫌だ
次に「寛容」とか「許し」の感覚を他人に強要しているように見えるスピリチュアリストもはっきり言って嫌です。
お花畑的なふわふわ感で言っているサイトたくさんありますね。
スピリチュアルのジャンルが嫌いで言っているのではなく、むしろ好きです。
占いも木星魚座時代にかこつけて「許すこと(寛容)」が大事だよ、みたいな言い方をする記事をいくつか見たけど、正直気分が悪かったです。
誰でも許して受け入れる魚座の陰の部分をわからず好きかって言うな!
と、思う私は、ネイタルで魚座に金星・土星、さらに小惑星のキロン・リリス・パラスなどが後半に団子になって重なっています。
しかもそれらの天体がICラインとも合。
大したことでなければなんでも、まあいいやって、息を吐くように許してます、でもね……、
こちらの記事にも書いているのですが、ひどい仕打ちを受けた度合いがひどければひどいほど、人はそれを受け入れて許すのが難しくなります。
軽い程度の無礼しか受けたことのない人間がえらそうに、さも自分は他人を許すことのできる徳目を備えた人間であると言わんばかりに、もっとひどい傷を負ってきた人に「許す」(水に流す)ことの大切さを説くような愚かしい光景は、日本国中のあちこちに広がっています。
魂の専門家なら、まあ、言葉の紡ぎ方の問題だけとも言えますが、一見よさそうに聞こえる「許し(赦し)」の言葉も慎重に使ってほしいものです。
寛容と非寛容の間
ある転生小説で一回目の人生でひどい目に合ったサブキャラが、復讐のために時間をさかのぼって戻ってきたけど、二回目の人生でも結局報われなかったという結果に、読者からは結構ブーイングが起きたのです。
それに対し「復讐なんか考えず記憶を消してもらって元の世界に戻ればいいのに、忘れず舞い戻ったそのキャラが悪い」という人もいたのです。
さらにそれに対する反論として、そういう考えは『鬼滅の刃』の鬼舞辻無惨と一緒だな、という指摘があり、私としてはそれが非常に腑に落ちました。
鬼舞辻無惨の話が出ましたが、「寛容」と「非寛容」のバランスについては、物語の主人公、竈門炭治郎のセリフが絶妙です。
殺された人の無念を晴らすため、これ以上被害者を出さないため…、勿論俺は容赦なく鬼の頸に刃を振るいます。(非寛容)
だけど鬼であったことを苦しみ、自らの行いを悔いている者を踏みつけにはしない。鬼は人間だったんだから。足をどけてください。(寛容)
嘘だよ。本当はそんなこと思ってないよ。全部嘘だよ。仲良くしよう。この世で立った二人の兄妹なんだから。(寛容)
君たちのしたことは誰も許してくれない。殺してきたたくさんの人たちに恨まれ憎まれて罵倒される。味方をしてくれる人なんていない。(非寛容)
だからせめて二人だけはお互いを罵り合ったら駄目だ。(寛容)
やみくもにただ許すのではなく、ひどい行いに対する非難の感情もしっかり持ったうえでの「寛大さ」。
リアルな世界ではそういう深いレベルの寛大さではなく、業界都合(特にメディア業界)で偉そうに一般人にそれを強要する記事などを目にし、それで不快にさせられることが多いのですけどね。
こちらは前回の『鬼滅の刃』の記事です。一緒に読んでいただけると嬉しいです。
もう一つ「許せない」ということに対する名セリフ。
人を許せないのは悪い事じゃないよ、それも恵の優しさでしょ。『呪術廻戦』より
伏黒恵君の記事も貼っておきますね。
それではまた<(_ _)>。